歴史上オペラが最も多くの人に最も強い影響を与えた時代は1960年代の中国ではないでしょうか?何しろ毛沢東の文化大革命時代に許されたほとんど唯一の「芸術作品」だったのですから。残された数少ないカラー写真だそうです。元ネタはこちら。

歴史上オペラが最も多くの人に最も強い影響を与えた時代は1960年代の中国ではないでしょうか?何しろ毛沢東の文化大革命時代に許されたほとんど唯一の「芸術作品」だったのですから。残された数少ないカラー写真だそうです。元ネタはこちら。 ![]()
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何をやるにしても最も大事な才能は「長時間没頭できる」ということでしょうね。たとえばピアノが上手くなるには、まずはピアノを長時間弾くしかない。(すべての他の要素はその先の話となる。)面白がって長時間ピアノに向き合う人からは面白い演奏が生まれる。色々と考えながら長時間ピアノに向き合う人の演奏からは色々と考えさせられる。音を注意深く聴きながらピアノに向き合う人の演奏からは良い音が聴こえてくる。・・・もちろん、いやいやながら長時間ピアノを弾く、あるいは人に言われるままにピアノを練習する、というのも、弾かないよりは良いが、そこからは「価値のある音楽」は生まれない。こんな感じでしょうか?
日曜日はシンフォニー・プチ・コンサートでした。参加者の皆さんの素晴らしい熱演を聴くと「継続は力なり」という言葉をいつも思い起こします。そして、今回は飛び入りでヴィルモーシュ・サバディ氏(リスト音楽院教授)によるヴァイオリン演奏が入りました。氏はヴィチェイ等の日本ではあまり知られていないハンガリーの曲を演奏してくださいました。チャルダッシュなど「さすが本場!」と言いたい熱いもので、聴いているこちらも興奮してきました。
新国立劇場の「愛の妙薬」を観にいきました。主役(ネモリーノ)のシラグーザは世界中の劇場で引っ張りだこのトップ・テノールの一人。このオペラの華は二幕のテノールのアリア「人知れぬ涙」ですが、さすがに美声かつ心のこもった好演でした。(この曲、音域がずっと高くて喉が疲れるんですよね!)さて、会場でソプラノMさんと会場で遭遇したのですが、彼女が「終演後にシラグーザにあいさつに行くので一緒に行かない?」とのこと。そこで急きょ楽屋に行きました。「シラグーザは指揮者とうまく合わずに気分を害している」などという噂もあったのですが、ニコニコと接してくれました。「やはりロッシーニが一番大事」といった話をしてくれました。写真を撮れず残念です。
日曜日の、有森博さんのコンサートは無事終わりました。メーンはメトネル。難曲ぞろいですが、それぞれの曲が今生まれてきたかのように生き生きと表現されていました。いやー、素晴らしかった。ご来場いただいた皆様もありがとうございました。近いうちにCDが出るそうですので、是非聴いてみてください。
メトネルはこのところ人気が急上昇している作曲家です。私の学生のころは、わずかにホロヴィッツやギレリスの録音で知られるだけで、メットネル、メトナー、メットナー・・・などと表記されていたのを見た記憶があります。内容の濃い彼の音楽が知られてきたのは素晴らしいことだと思います。 以下、プログラムです。アンコールはショパンのワルツ嬰ハ短調と変ニ長調(「小犬のワルツ」)およびバッハの主の人の望みの喜びよの三曲。こちらも絶妙でした。 プログラム Program 有森博 ピアノ・リサイタル Hiroshi Arimori Piano Recital 2013年2月3日(日)16:00 シンフォニー・ホール(東京深川) February 3, 2013 in Symphony Hall in Fukagawa, Tokyo バッハ(ジロティ編曲):プレリュードロ短調 J.S.Bach - Siloti : Prelude in h-moll バッハ(ヴィゴードスキー編曲):G線上のアリア J.S. Bach - Vigodosuki : Aria on G String メトネル:主題と変奏作品55 Medtner : Tema con Variazioni Op. 55 メトネル:おとぎ話ハ短調作品42-1「ロシアのおとぎ話」Medtner:Fairy Tale Op. 42-1 メトネル:おとぎ話変ホ長調作品26-1 Medtner : Fairy Tale Op. 26-1 メトネル:おとぎ話ニ短調作品51-1 Medtner : Fairy Tale Op. 51-1 メトネル:おとぎ話イ短調作品51-2 Medtner : Fairy Tale Op. 51-2 メトネル:おとぎ話イ長調作品51-3 Medtner : Fairy Tale Op. 51-3 メトネル:おとぎ話ニ短調作品34-4 Medtner : Fairy Tale Op. 34-4 休憩 Intermission グリンカ(バラキレフ編曲):ひばり Glinka-Balakirev : The Lark メトネル:忘れられた調べ第3集作品40 Medtner : Forgotten Melodies Op. 40 1.Danza col canto 歌と踊り 2.Danza sinfonica 交響的踊り 3.Danza fiorata 花の踊り 4.Danza Jubilosa 歓喜の踊り 5.Danza ondulata 波の踊り 6.Danza ditirambica デュオニソスの踊り 有森博(ピアノ)Hiroshi Arimori (piano) 何かと騒がしい現代。一番価値があるのは静寂かもしれません。イギリスの古い教会の音(というか静寂)を録音したCDが売れているそうです。(教会が新たな収入源を見つけた、などと言わないように!)で、アヴァンギャルドの芸術家の多くが静寂を作品にすべく試してきたことがこの記事に書かれています。最も古いのはアーウィン・シュルホフの"In Futurum"かもしれません。この1919年の初演(?)とみられるものがYoutubeで見られるのを知りました。けっこう驚きです。これに比べるとジョン・ケージの有名な「4分33秒」というのははるかに年代が後ですから、二番煎じあるいはXX匹目のどじょう、といった類いなのかもしれません。どうなんでしょうか?
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Authorシンフォニーのオーナーです。 Archives
September 2022
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